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日々感じたことをつらつらと。

言わずにわかってもらえると思うな/ラテンアメリカ圏から学ぶべきところ

今中米に住んでいて、生まれも育ちも日本なわたしは
こっちに住んでいると褒める表現がダイレクトすぎて、
びびることが多いです。びびるというか反応に困るというか。

例えば新しい服を買ったとします。着ます。
いつもの道を歩いて、学校に行きます。
その際に近所のおばさんや友達、先生に会ったりします。
そうするとほぼ全員に言われます。
「新しい服買ったの??似合うね~!!!」
「きれいなあざやかな色だから顔が明るく見えるよ」
「どこで買ったの???良い買い物したね、似合う」

先ほども書いたように私はTHE日本人ですので
こっちの文化に慣れる事は一生ないでしょう。
これから褒められた時も、ずっと苦笑いをして過ごすのだと思います。

今日書きたいのは中米の文化が素晴らしいよ!!!ってことではなくて
人に好意を伝える事が人間関係を円滑にするんじゃないか、ということです。
海外かぶれの記事と言われればそれまでですので、気分を害した方はスルーして頂くようお願いします。

一般的に日本人は直接言葉にして伝える事が苦手な民族と、
世界的に評されています。また日本では「空気を読む」ということで
コミュニケーションをとる世界でも数少ない国です。
※他国でも様々なコミュニケーションの仕方があると思いますが、
 私は日本しか分かりませんので、上記のような書き方をしています。

私はこの日本の「空気を読む」文化は素晴らしいと思っています。
人によると言えばそれで終しまいですが、他国の人と触れ合う機会が多い身として思うのは、やはり日本人はコミュニケーション能力に長けている人が多いです。
相手が嫌そうな顔をしていれば話題を変える、話に入れない人がいれば話題を振るなど、やはり無意識的に周りを見ながら会話している人が多いと感じます。

言葉にして直接気持ちを伝えることは、相手から反応がダイレクトで返ってきますで、リスキーでもあります。
自分を賛成してくれる意見もあれば、反対の意見が返ってくる可能性もある。
意思を伝える為の時間は削減できるが、自分が傷つく可能性もあるわけです。

反対に空気を読むことはどうでしょうか。
会話をしている相手の表情や顔つきを見てなんとなく相手の気持ちを察することはできますが、はっきりとした気持ちは分かりません。
例えば、相手がこちらに好意をもってくれてたとしてもはっきりとはわかりません。
相手がこちらに悪意をもっていたとしてもはっきりとはわかりません。

直接反応が返ってくるわけではないので、相手の気持ちを察する為に時間や気力を使います。
大多数の日本人は無意識的にやっていることですが、要するに、疲れるわけです。
ですが人間、自分のしたことは見返りがほしいのが当たり前。
「こっちはそっちの気持ちを読むためにと頑張ったのに、なんでそっちはこっちの気持ちを読んでくれないの。察してよ」
無意識のうちにコミュニケーショのなかで相手に期待をしていて、
その期待に応えられない人がいわゆる「KY」。
今では聞かなくなりましたが、そんな造語もありましたね。

「空気を読む」ことが美徳とされている日本の文化、
コミュニケーションに時間がかかるので、
人間関係に深みがでるのにも時間がかかります。

人生、時間は有限です。限りなくあるわけではありません。

では時間をかけずに深い人間関係を作るにはどうしたら良いのか。
人間、当たり前のことですが自分は変えられても他人は変えられません。
「わたしの気持ち読んでよ!」そう思っている人に直接言葉あなたの気持ちを教えてよ、とお願いしてもなかなか難しいです。

私の過去の話になりますが、学生時代に留学していたときの話です。

まだ自分がかわいくてしょうがなかった私は、ひたすら話かけられるのを待っていました。案の定、誰も話しかけてくれませんでした。
大して語学も知識もない、話しても面白くないやつに話かけるはずもありません。
じゃあどうしたら興味を持ってもらえるか。ここからはよくある留学苦労話です。
がんがん話かけてみました。仲良くしたい事を伝えてみました。
そうしたら、意外にもみんな拒否せず応えてくれました。

 

人に感謝と好意を惜しみもなく伝える事。
こちらに来て学べた一つの事だと思います。
実践するのが難しいんだけどね。